maruzoh's profile
 
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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/池袋、和光、富士宮
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、忠臣蔵、ゴジラ、お酒、美味しいもの、犬、野球、プロレス、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、町田町蔵(康)さん、小澤征爾さん
maruzohより一言/欲張り過ぎて独り占めなんてしない。運も、人も、お金も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ♪

 maruzohのオススメ! maruzohの連載憧話や小説
憧話こころ王国1 「まりなさんと王様」 本当のあたたかさとは何でしょうか。
憧話こころ王国2 「王様 対 皇帝」 ガルル皇帝登場! 堂々完結!
「ケンと シロと そしてチビ」 アルファポリスさん童話webコンテンツに 挑戦中!
「お取り寄せ救世主」 1枚のチラシが巻き起こす救世主騒動の顛末は?
「ワレナベニトジブタ」 誰もが掛け替えのない唯一無二の存在なのです。
「ツノナシオニ」 本当に人間はやさしくて、鬼は怖いの?
「ユメミダケ心中」 哀しい男と女の不思議なラブストーリー。
「俺様とマリア」 新宿ロマンス冒険活劇! 連載中!

 1話完結 maruzohの短編童話や小説、母のエッセイなど
「maruzohのぷち憧話」 憧れるお話で憧話。大人のための短編の物語。
「maruzohの童話」 どちらかと言うと、こども向け?大人も是非どうぞ。
「母のエッセイ」 僕の大好きだった母の残してくれたあたたかなお話です。
「maruzohの小説」 最近、どんどん出鱈目になってきています・・・

 maruzohの詩や 大好きな詩たち
「こどもたちの詩」 誰もがみんなキラキラした子どもだった事、忘れてませんか?
「maruzohの詩」 僕の日常なんかを書き留めた「優しい系」の詩です。
「maruzohの詩U」 もう一人の尖ったmaruzohの書く「鋭い系」の詩。
「maruzohの好きな詩人」 言葉が輝いている心に沁みる作品を紹介します。

 maruzohの音楽と イラストと 写真と 愛犬ココ
「maruzohの創った音楽」 シンセ、QYで創った僕の曲です♪
「maruzohのイラスト」 ペイントにマウスで描いたmaruzohの可愛いお絵描き。
「バリアフリー・ギャラリー」 想いと感動には、垣根なんかありません。
「maruzohの撮った写真」 ビビッと来た風景や花をデジカメやケイタイで。
トイプー大好き!ココ三昧♪ maruzohの家族、愛犬ココの日常です。

 maruzohの見つけた美味しいものや旅
「maruzohの隠れ家」 教えたくない・・でも、知って欲しい取って置きのお店。
「maruzoh美味いぞぉ」 美味しくも おかしいB級グルメ決定版。
「maruzohの昼御飯」 祝麺類ブログ「池麺」復活!で、こちらも週イチでどうぞ。
「maruzohの旅」 マイブームは「日帰り旅行」と「池袋自転車巡り」

2012年02月03日

「お上りさん ―都庁見学記―」 母のエッセイ集 続曲げわっぱより vol.80

母のエッセイ.jpg休日のオフィス街で人影も目立たなかったのに、どこから湧いてくるのか私たちの後ろにどんどん列が伸びていく。やっぱりここでよかったらしい。さすが東京だと感心した。少し落ち着いて見まわすといかにも田舎から出てきたような人はひとりもいない。国会の牛歩戦術のような進み方で五分ぐらいすると、立て札があって「ここで、待ち時間約二十分です」とある。まだ二十分も待つのか。




  お上りさん ―都庁見学記―


JR御殿場線と小田急線を結び付けて、静岡県沼津市から新宿へ乗り入れる特急「あさぎり」が今年三月開通した。一度乗ってみたいものだと思いながら、全席指定というのがわずらわしくて実現しなかった。
十一月の連休、一週間前から予約して夫と楽しみにして出掛けた。目的は元気な孫の顔をみに行く気楽な旅である。最新型のルックスは新幹線にも負けないスマートさ。速さではかなわないが新しいだけに内装もすばらしい。その上、いま現在のニュースが出入り口の上に電光で絶えず流れている。窓も大きく思いがけず紅葉も楽しかった。所要時間一時間五十五分。運賃はバーゲンのニッキュッパ(二九八〇)に似ていて微笑ましい。
新宿に着くと、息子のところへ行く前に新都庁を見ていこうと意見は一致。夫が駅の売店でフイルムを買いながら
「祭日だけど都庁やっている?」
と聞くと、女の子は
「都庁はありますけど……」
 とジロリ。
「あたしたち、田舎もんに見られたのよ」
「いいよ、その通りだから」
 夫は平気で人ごみに押されながらフイルムをカメラに装着している。押し出されるように駅前に出るとバスが待っている。見ると「都庁」とある。乗り込みながら夫は運転手に
「都庁やってますかね」
 と声をかけている。運転手は私たち夫婦の大きな土産の荷物をちらりと見ていった。
「展望台はやっていると思いますよ」
 まるで外国映画に紛れ込んだようなビル街に降り立つと、まず固まりのようになっている列を見つけて駈け出した。
「ここでいいのかい?」
「とりあえず並んでから聞いてみようよ」
 休日のオフィス街で人影も目立たなかったのに、どこから湧いてくるのか私たちの後ろにどんどん列が伸びていく。やっぱりここでよかったらしい。さすが東京だと感心した。少し落ち着いて見まわすといかにも田舎から出てきたような人はひとりもいない。国会の牛歩戦術のような進み方で五分ぐらいすると、立て札があって「ここで、待ち時間約二十分です」とある。まだ二十分も待つのか。係員が四列に並ばせる。止るとビル風というのか、ホコリっぽい乾いた風が休みなく吹いてじっと立っているのも楽ではない。やっと建物の中に入ることができた。
 中はすばらしい大理石で、つい手を出して触ってみたくなる。すべすべして、ひんやりとした感触は、この世界的建造物を象徴するような重さを持っていた。エレベーターの定員は十八名で、白手袋をした係員がグループに切っていく。私たちのグループは男性が多く、女性は一番後ろの私と、中ほどの紺のスーツの髪の長い人だけだ。男性ばかりの中で色白でスッキリした服装はいかにも都会的に見えた。手持ち無沙汰にそれとなく観察すると真珠のイヤリングも、襟元の白に青い水玉のスカーフもよく似合っている。やがて私たちの番が来て乗り込むと
「四十五階まで五十五秒でのぼります」という説明に「へえ!」と思っているうちに、耳の奥がキューンとしたかと思うとサッとドアが開いて展望室の大きなホールに吐き出された。あっという間の二百二メートルだった。
 私はすぐ窓際に駆け寄った。こんなに晴れているのに、図で説明している風景の建物は半分ぐらいしか見えず、あとは霧かスモッグの中である。
 都庁が完成した当時、連日テレビで放映され見慣れてしまったせいか、初めて見る感激が薄いのは不思議だった。テレビには世界のどこまでも追いかけていって.珍しい知識を与えてくれる一方、臨場感を半減させてしまう面もあるものだ。
「やっぱり、めえねえべえ」
 という若い女の声に横をみると、驚いたことに先刻の紺スーツの奥さんではないか。ガラスに顔をすりつけるようにして一緒に「めえねえ、めえねえ」と何かを探しているのはダンナさまか。どこかの役場に勤める共働きのご夫婦のようだ。
「あのべえべえ言葉は群馬あたりかなあ」と夫はいっていたが、私たちも早い変化に心のたがが外れて「そうずらー」なんていっていたかも――。記念に売店で絵はがきを買い、またあっという間に二階に下ろされた。
 二階には文献と映像による東京都の歴史などを紹介するコーナーがあり、とても分かりやすく興味深かかった。二階からはエスカレーターで下りながら、大蛇のような四列を横目で見て外に出た。
このあとは息子の家を訪ねて孫に逢うだけである。



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