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2010年04月13日

迷作劇場 vol.60 「大蛇の枝」

迷作劇場.bmpこれはもう、丸々4年前の作品です。確か、他のブログで書いていたのを転載したのですから、書いたのはもっと前かもしれません。たぶんこれが、僕の童話っぽい作品の始まりだった気がします。
そうそう、予告です!明日か明後日くらいに「エンドレス・バブル」という曲をアップします。結局、歌詞は乗りませんでしたが・・・



迷作劇場
vol.60 「大蛇の枝」 
2006年3月27日掲載



僕の田舎の図書館の裏、

駐車場の奥に大きな木があった。
なんの木だったんだろう・・・。
今は、市民文化会館とやらが建ってるらしく、
もう無い。

こどもが4〜5人手をつないで、
やっと一回りする位の大きな木だった。
よく木登りをして、遠くを眺めてたなぁ。
となりでボケーッと夕陽を眺めてる奴も、
きっと、同じような思いだったに違いない。
僕の、

『ここに、俺達の基地を作ろう!』

という誘いに、二つ返事で目をキラキラさせていた。

そして、翌日。
前の晩、宿題もせずに書いた設計図をポケットに突っ込んで、
その辺から勝手に持ってきたトタンや板、竹ざお、
家から持ってきたノコギリや、ハンマー、
五寸くぎやロープ、めいめいが建築資材を抱えて、
僕達は、図書館裏に、集合した。
仲間は1人増えて、3人になっていた。

低い場所だと、図書館のジジイ(僕達はそう呼んでいた)
にみつかりやすい。
図書館のジジイには、この間、野球をしていて、
大窓のガラスを割ったかどで、
さんざん大目玉を食っていた。
見つからないように、出来る限り高い場所に作ろう!

僕達は、木の上に登り、どこが足場として最適かを探す。
当然、西側は、絶対視界が開けてなくっちゃ。
仲間と夕陽を眺めるんだから!

「ここにしようぜ!いや、ここしかない!」

高さで言うと、木の真ん中ちょっと上あたり。
僕達は、そこに足場を組むことにした。

でも、ちょうど床になる予定の部分に枝が1本。
直径15センチくらいだろうか・・・、
このままじゃあ、床が斜めになっちゃう。

「よし、切るぞ!」

僕達は、この枝を切って、他の枝とロープでつなぎ、
床を支える梁として再利用することを思いついたんだ。

ギコギコギコ・・・・・

ところが、生木の直径15センチもあるような枝が、
小学生にそうそう簡単に切れるもんじゃなかった。
ましてや、それを2人で支えて、
他の枝に掛けようなんて・・・・・。

メキメキメキメキ・・・・・!

枝は、当然2人の手を離れ、
周囲の細い枝を巻き込みながら、

ザザザザザザザザ―――ッ!

落下していった。

ドサササササササッ!

ものすごい音がして、
僕達は、慌てて木から降りる。

ま・・・まさか、
こんなに大きな枝だったとは・・・・・。

そこには、まるで、
大蛇のような大きな枝が横たわっていた。

図書館のジジイが、
スリッパのまま駆けてくるのが見える。
僕は、脇の草むらの、1番草の深そうな場所に、
ノコギリを放り投げた。

「また、お前らかぁ!」

(やべえ、かなり本気で怒ってる・・・)

僕達は、大蛇の枝を支えようとして擦りむいた手を
後ろ手に組んだまま、
無言で、プルプルと首を振り続けた。

でも、さすがに、図書館のジジイも、
こんなに大きな枝を、
小学生が切ったとは思わなかったようだ。

「変な奴らとか、見かけなかったか?」

「・・・・・・。
ノ・・・ノコギリ持った人が、
向こうに走っていきました・・・」

僕は、手の擦り傷を隠しながら、
適当なほうを指差していた。

「そうか!」

図書館のジジイは、いるはずも無い犯人を追って、
スリッパのままで走り去っていった。

僕達は、ドキドキしたまま顔を見合わせ、
ほとんど言葉も交わさず、サヨナラした。

僕は、他の友達と遊んでいたけれど、
なぜか 大蛇の枝のことは、
あの2人以外には話さなかった。


遊び疲れて家に帰る途中、
家から持ってきたノコギリを、
図書館裏に置いてきてしまったことに気がついた。
ノコギリ持ってるとこ、図書館のジジイに見つかったら、
ただじゃ済まないだろうと思ったんで、
閉館になったのを確認して、こっそり草むらに向かった。

ノコギリは、投げ捨てた場所にそのままになっていた。
歯に、生木のおが屑が少し・・・。
大蛇の枝は、邪魔にならない場所に、

隅に片付けられていた。

ノコギリを擦りむいた手で拾って、
大蛇の枝を眺めていたら、
どうしてだろう、
涙が溢れて、止まらなくなってしまった。


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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町 誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジャー・ウォブルさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪