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2010年02月20日

迷作劇場 vol.58 「朧(おぼろ)げな鮨詰め回転扉」

迷作劇場.bmp僕が4年間に渡って書き溜めてきた童話や憧話、そして詩やイラスト。我ながらの会心作もあれば、とんでもない駄作、失敗作もあります。でも、そのひとつひとつは、僕にとって愛おしい子どものようなものです。その僕の子どもらをもう一度、この「迷作劇場」で、表舞台に出してあげようと思います。

 
迷作劇場 vol.58
「朧(おぼろ)げな鮨詰め回転扉」

2008年9月26日掲載

水車のように
途切れることなく廻り続ける回転扉。

タイミングを計って乗り込んで
ぐるぐるっと廻ったはいいのだが、
思いの外回転が速く
どうにも脱出するタイミングが掴めず
廻り過ぎて
出口を通り過ぎて
さっき入った位置に逆戻りしてしまった。
もともと私は、リズム感がいい方ではない。

ちょっと恥ずかしいが
そのまま
乗ったまま
もう1回転挑もう。
挑むしかあるまい。
・・と心に誓う。

ところが、
順番待ちの乗客が
出口を求めて新たに乗り込んで来た。
回転扉に男2人。
(なにこいつ?降りられなかったの?)
きっと相手はそんな風に思っているんだろうなぁ・・

気まずい雰囲気の中、軽く会釈。
先ほどと同様に回転しつつ、
さて 出口と思いきや
「どうぞ・・」
「お先にどうぞ・・」と、
微妙なタイミングの譲り合い。
(行こうか、行くまいか・・・)
2人は手のひらを上に向けて
お尻を突き出すような格好のまま
お互いの厚意に敬服しつつ
見詰め合って回転に身を任せてしまった。
それは、またもやタイミングを逸して
出口を失ったことを意味する。

3度目の正直。
今度乗ってきた客は
さぞかしびっくりしただろう。
初めっから2人も回転扉に乗っていて
「どうも、初めまして・・」
なんて具合に2人に会釈されるんだから。

私は3周目、彼にしても2周目。
もはやベテランの域。
しかし、
これはこの辺でスカッと片を付けておかないと
所謂、負け癖がつきかねない。
回転、更に回転。
何も考えるな。
シンプルに。
本能のままに行動しよう。
(今だっ!)
出口に向かって身を乗り出すも
他の2人も負けじと出口へと急いでいた。
ゴツン
正面衝突!
「イタタタタタ・・・」
かくして、3人は涙目で頭をさすりながら
更にもう1周を廻る運命に。

しかし、4人目を迎えるに当たって
もうこれは、この狭い空間であるだけに
話し合いで降りる順番・・というか
ある程度のルールを決めておかないと
先ほどのように譲り合って
お見合い状態になってしまったり、
そうでなければ、
毎回毎回ぶつかってしまいそうである。
下手すれば事故につながりかねない。

「さて、どうしたものか・・・」
と思案しつつ回転し、
ふと気が付くとまた1周が過ぎ、
また新人が1人が増えていた。

1周ごとに新たに増える新規の乗客に
事の起こりや現況を説明するには、
半周の間しか時間が無いわけで、
これはあまりにも時間が限られ過ぎている。
ただ、周囲の同意を得ぬまま
単に先に乗っていたと言うだけで先輩風を吹かして
屈服させて引きずり出すなんてのは、
反ファッショを標榜する私の主義に明らかに反する。

そんなことを思ううちに
回転扉は気のせいか速度を増して
景気よく廻り続ける。
回転扉が廻る度に
乗客はまた1人増え、
更にまた1人増えて
次第に混雑以上の様相を呈してきた。

比較的初期に乗り入れた連中は、
回転の中心付近にいるものだから
それほどの距離を歩かなくて済むのであるが、
小股でぱたぱたと小刻みな動きが要求される。
一方、経験の浅い者になるに従い
当然に円周は大きくなり、
すなわち移動距離も多く大股になる。

更に回転扉は、廻る。
もう、何周廻ったろうか?
さすがに中心軸に近い私は目が廻ってきた。
いささか足も疲れてきた。
くらくらする。


そして、
いつしか回転扉は、
目の廻った夢うつつの乗客を乗せて
まるで夢遊病者の通勤ラッシュのような
朧(おぼろ)げな鮨詰め状態で旅するのでした。

                    《おわり》


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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町 誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジャー・ウォブルさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪