![]() | episode2 王 様 対 皇 帝 第37回 MARUZOH対ガルル皇帝 ガルル皇帝と対峙するMARUZOH。 救出に向かうタカシくんら3人! さよなら遅筆。めざせ!週一連載! |
第37回 MARUZOH対ガルル皇帝
千年帝国母艦からMARUZOHくんの乗せられた小舟に
丸い輪のついたロープがスルスルっと降ろされました。
MARUZOHくんがその輪っかに頭から体を通すと
それを甲板から双眼鏡を覗いていた船員が
さっと手を上げます。
その合図でその輪っかは、
MARUZOHくんの体ごとまたスルスルっと引き上げられて
あっという間に甲板まで引っ張り上げられていきました。
ドスン
「痛たたた・・・」
招待という言葉とは裏腹に物でも扱うかのように
乱暴に降ろされたMARUZOHくんの目の前に
仁王立ちする肉食獣系の黒マントの男・・・
この男が、ガルル皇帝であることは、
初対面のMARUZOHくんにもすぐわかりました。
(この男が、ガルル皇帝・・・)
その男が発する
自分たちココロニアとは全く異質の危険な臭いが
MARUZOHくんの首筋に冷たい汗を一筋流させました。
「ようこそ。
我輩の支配する千年帝国へ。
ふはは・・ ふはははははははは・・・」
相変わらずガルル皇帝の残忍そうな眼は、
獲物を見据えるようにして
大声で笑い声を出している最中でさえ
その実 ちっとも笑ってはいません。
いえいえ、それどころかMARUZOHくんも
タカシくんが感じたのと同じように
これは唇・・ いえ、顔全体が醜く歪んでいるだけで
王様の言う感情の溢れ出した笑顔とは程遠い
お面みたいな表情だと感じていました。
「ガルル皇帝。
挨拶の前にまず僕が確認したいのは、
タカシくんたちの安全だ。
タカシくんをすぐにここにつれて来るんだ!」
MARUZOHくんの叫びに
ガルル皇帝のこめかみの青筋が太く浮き上がりました。
「ふっ・・・ MARUZOH!
貴様は、自分の置かれている立場と言うものが
全くわかっておらんな・・・
いいか?
貴様の命なぞ、我輩の胸先三寸。
この通り・・・
思いのままなんだぞっ!」
その言葉と同時にガルル皇帝が片手をさっと挙げると
MARUZOHくんを取り囲むようにしていた親衛隊が
カチャリ カチャ カチャ カチャリ カチャッ!
一斉に肩に掛けていたライフルの銃口を
MARUZOHくん目掛けて構えたのです。
MARUZOHくんは、思わず一歩後退りしてしまいました。
「ひ・・卑怯な! 約束が違うぞ!」
気を取り直したMARUZOHくんが
また一歩ガルル皇帝に詰め寄ると
ガルル皇帝は、更に残忍そうに表情を歪めて
こう言いました。
「おやおや・・ これは人聞きが悪い。
我輩がいつ
貴様を銃で取り囲まないなどと 約束したかね?
我輩はあくまで、
あの小僧とあの小僧の宝物を
交換しようじゃないか・・と
その様に交換条件を持ちかけたに過ぎない。
そう。
これは取引であって、
貴様らとの友だちごっこじゃないんだよ。
ふははは・・・ ふははははははは・・・」
上目遣いでガルル皇帝を睨むMARUZOHくんが、
ごくりと唾を飲み込んだ・・
その時です!
シュウウウゥゥゥゥッ! パッパッ!
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!
眼がぁ・・・ 眼がぁぁぁぁぁぁっ!」
「く・・くしゃん!くしゃん!」
突然の親衛隊の悲鳴とくしゃみに驚き振り返った
MARUZOHくんとガルル皇帝が見たのは・・
顔面を両手で覆う親衛隊の右腕を捻り挙げて
ライフル銃を奪ったヒムラーと!
殺虫剤スプレーとお徳用の胡椒の瓶を手に
仁王立ちするゲッペルス!
そして、
「MARUZOHさん!」
その場にはなんとも似つかわしくない
満面の笑みを湛えたタカシくんの姿でした。
《つづく》






